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建築note

 ハケとガン


手塗りと吹付けの違い

ローラーやハケを用いて手塗りで塗装するのが良いのか、コンプレッサーを用いて吹付けで塗装するのが良いのか、どちらが良いか分かるでしょうか?実は、どちらが良いという答えはありません。というのは、使用する塗料の模様づけによって手塗りか吹付けかが変わるからです。

一般的な水性シリコン系塗料を用いて塗装する時には手塗りとなり、リシンやスタッコの場合は吹付けを行います。下記のような模様は吹付けでしか出来ません。また、スタッコにはヘッド押さえ模様というのもありますが、それも同様に吹付けでしか出来ません。コンプレッサーを用いて、模様付けの為の専用具材(ガンと呼ばれます。上記写真の真中にあるものです。)を用いて吹いていきます。

吹付け模様


やってはいけない吹付け

水性塗料

すでに凹凸模様がある様な時に、水性塗料(溶剤系塗料も含む)を平塗りする時には基本的にはローラーやハケでの手塗り塗装となるのですが、稀に吹付けを行うケースがあります。これは、やってはいけない事です。特に、外壁に塗装する時には絶対にしてはいけません。上記の様な模様付けの為の専用具材(ガン)を用いるのではなく、エアレス(霧吹きを大きくした様なもの)を用いて塗装します。

そうすると、どうしても仕上がりの塗膜が手塗り塗装よりも薄くなり、結果、耐久性が悪くなりからです。この様な塗料を用いる場合には出来るだけ手塗り塗装で行う事が重要です。



玉付け工程

塗り替え時のように、すでに凹凸模様やヘッド押さえ模様がある時は手塗り塗装の平塗りでいいのですが、新築時や新しく凹凸模様やヘッド押さえ模様をする場合には玉付けと呼ばれる吹付け工程を行わなければなりません。その時の工程は、【下塗(シーラー、フィラー)→玉付け→中塗→上塗】となります。つまり、4工程4塗膜となります。この玉付け工程の際に、ヘッド押さえや凹凸の模様をつけていきます。

使用する塗材はアクリル樹脂と呼ばれるものが普通ですが、弾性アクリル樹脂というのもあり、ゴムのように柔らかいものです。仕上がった後に指で押してやればプニュっと凹み、離せば元に戻ります。その様な弾性であるのでヒビ割れなどが入りにくくなっています。  日本ペイントではタイルラックと呼ばれる塗材になります。

ヘッドおさえ模様凹凸模様



玉付けを行った方がよいとき

塗り替えの時のように、元から模様がついている時はあまり玉付けを行いませんが、玉付けを行った方が良い時があります。

  1. 模様を変えたい時
  2. 外壁にヒビ割れが多い時

1は模様を変えるので当然必要となってきます。2はヒビ割れを隠す為に行うことになります。というのは、外壁にヒビ割れがあり、それをコーキングで充填してから塗装するのが一般的ですが、大きなヒビ割れ部分や多くのヒビ割れ箇所があった場合には、仕上がりにどうしても傷痕の様なものが出来る時があります。

それは、コーキングを充填すると、その箇所が厚みをもつので、その上に塗装すると厚みの影響で仕上がりに影響してくるのです。また、V字カット等を行って既存の模様を削ってしまった場合には必ず仕上がりに傷痕が出てきます。

この様な理由から、仕上がり後の美観を保つ為に玉付けを行う必要があるケースがあります。塗装される外壁にヒビ割れが多くあったり、その箇所が大きかったりする場合は、ご自分で判断されずに専門家に相談する事がベストです。

コーキング材とか、シーリング材とか、良く言われますし、私も両方を良く言います。基本的には呼び名の違いで、材料は同じものです。ただ、ひび割れなどに充填するのに使用する時にコーキング材と呼び、窓枠などのシーリングを行う時にはシーリング材と呼びます。

コーキング材・シーリング材にも様々な種類があります。

  • アクリル系コーキング材
  • シリコン系コーキング材
  • 変性シリコン系コーキング材
  • ウレタン系コーキング材

編成シリコンシリコンコーキング


基本的には上記の4種類ですが、それぞれに特性があります。様々な箇所に使用できますが、特に適したものや、不適な箇所もあります。下記で説明してみます。(写真左:編成シリコン 写真右:シリコン)


アクリル系 コーキング

・特長
塗れた箇所にも充填可能で、よく新築時のALCの目地などに使用されます。比較的安価で購入できるので、新築時などで、ALCの目地や、色々な継ぎ目などに使用される事が多いです。

・注意点
アクリル系コーキング材は耐久性に乏しいので、塗り替え時にあはあまり使用されません。特に、上に塗膜を被せない時には劣化が早いです。

・備考
現在、耐久性なども問題から、塗り替え時にはほとんど使用されません。


ウレタン系 コーキング

コーキング材・シーリング材の中で最も耐久性があると言われています。よく、外壁の補修時に使用されます。充填後に乾いた時にはゴム形状になり、クラック等への追随には最適です。

・注意点
紫外線に弱く、そのままでは、せっかくの耐久性が劣ります。又、ホコリ・汚れを吸い付けやすく、汚れやすいので、必ず塗膜を被せる事が前提です。

・備考
モルタル壁・サイティングなど、塗装の出来る外壁に適しています。


シリコン系 コーキング材

・特長
耐久性は高く、比較的安価で購入可能なものもある為、よく出回っています。シリコン分子が入っている事から水を弾く性能があり、風呂やキッチンなどの水周りの目地・隙間などに充填するのに適しています。商品によっては、防カビタイプもあります。

・注意点
①その性質上、塗膜の密着度が弱く、あまり被さりません。もし、シリコンコーキングの上に塗装するなら、強化プライマーを塗る事が必要。

② "①"の性質から、外壁等のひび割れや隙間に使用した場合、塗装の際には必ず撤去しなければいけません。

・備考
水周り・塗装の出来ないスチールサイティングなどの目地に適しています。


変性シリコン系 コーキング材

シリコン系コーキング材とほぼ同様の性質です。ただし、塗膜の吸着性は良く、上に塗装する事が可能です。窓枠周りの、塗装しないシーリング箇所などに使用される事が多いです。

コーキングの充填に関しての注意点!!

プライマー

どんなコーキング材を使用しても、下地の状態が悪ければ接着が悪くなります。特に、クラックへの充填・シーリング箇所への充填などは、強固に密着しなければいけません。そんな時はプライマーを下地に塗ってから充填する事が重要です。

(左写真はウレタンコーキングを購入したときに付属されるプライマーです。)



ケレンとは、塗装する際に、その下地を調整する作業です。例えば、壁を塗装する時に、その壁の既存塗膜が劣化していてササクレていたり、下地がなだらかでなかったりすると、塗装してもその箇所が綺麗に仕上りません。

又、鉄部の塗装などの際には、その鉄部の錆を取る事も大切で、その錆を取る作業をケレンとも言います。そのケレンには4種類あり、以下のように定められています。

種類 劣化状況 作業内容

1種ケレン        

塗膜があまり残っていなく、錆などによる影響で腐食が非常に激しい ショットブラスト等や、酢洗浄などを行う
2種ケレン 塗膜の劣化が見られ、錆などの影響による腐食が激しい ワイヤーブラシ等の手作業にプラスして、ディスクサンダー等の電動工具を用いて行う
3種ケレン 塗膜がある状態であり、部分的な劣化があったり、錆などが発生している状況 ワイヤーブラシ等やサンドペーパー等の手作業によって行う
4種ケレン 塗膜が完全にあり、錆などは発生しておらず、チョーキングや変色がある程度 ワイヤーブラシ等やサンドペーパー等の手作業によって行う


表にあるように、4種→→→1種となる程に、現状の劣化具合がひどくなり、それに応じてケレンも手間のかかる作業になります。

1種ケレンが必要なケースでは、鉄部であれば溶接補修が必要な程に劣化しています。こうなれば、補修だけでも大きなコストがかかります。

又、錆がひどい箇所は2種ケレンで行わなければ錆は完全に取れません。錆を完全に取らなければ、塗装後の耐久性や仕上がりに問題が残ります。

ケレンをしっかりと行え、それなりのコストはかかりますが、長い目で見たランニングコストは下がりますので、必ず状況に見合ったケレンを行う事が大切です。



日本には数々の塗料メーカーがあります。そして、数々の塗料をリリースしています。こうやってインターネットで検索するだけでも多くの塗料がヒットして、webカタログなどを閲覧できます。

しかし、実際は同じ仕様・規格の塗料でも、"何か"が違う事が多々あります。例えば、単層弾性塗料と呼ばれる塗料があります。字のごとく、クラック(ひび割れ)などへの追随に適した塗料です。

塗装後も、その塗料は弾性である為に、クラックが入りにくいという事が特徴の1つです。

で、この規格の塗料は各メーカーが様々にリリースしています。カタログを見るだけでは同じ成分であり、仕様なのですが、実際に使用してみて最も優れていたメーカーがあるのも事実です。

塗りやすさ、塗装後の仕上がり感、経過年数後の耐久性、などなど、それらのレベルが高いのです。それは、実際に現場に携わった人間でなければ分からない事です。

カタログなどの紙では分からない事が、やはり現場にはあります。 それだけ現場は大切なんだと思います。

しかし、あるメーカーの単層弾性塗料が素晴らしいからといって、そのメーカーの塗料が全て最高レベルだとは、僕は思っていません。

なぜなら、メーカーごとに得意な塗料分野があります。カタログでは同じスペックでも、実際は「何か」が違います。その「何か」が何なのかは、研究者ではない僕には分かりません。

しかし、塗装のプロとして、どの分野の、どのメーカーの塗料が良いのかは分かっているつもりです。きっとそれは、他の塗装店さんも同じでしょう、プロなのですから。

これから、外壁の塗替えや、屋根の防水などをお考えの方は、塗料を決してカタログだけで判断されるのではなく、施工される塗装店さんとじっくり話して判断される方が良いと思います。

カタログだけでは分からない事がきっと分かると思います。




建築面積? 述床面積? 建坪?

自らWeb構築をするので、様々なサイトを見ます。もちろん、同業者のサイトも。そこでふと目についたのが、『家の面積100㎡ 塗装○△万円』と書いてあるサイトを見かけました。この家の大きさが分かりますでしょうか?

"家の面積"とは一体何の面積なのでしょうか? 建坪(一般に*1建築面積の事を指します。*2述床面積とは異なります。)でしょうか? 

恐らく、外壁塗装㎡が100㎡とありましたから、建物の塗装の面積=外壁面積の事だと思います。では、外壁面積100㎡の家と言うと、間口6m 奥行6m 高さ3.3m の1階建です。坪で言うと、12坪の1階建です。(間口×2+奥行×2=建物外周m 建物外周m×高さ=外壁面積 として計算)

家の面積100㎡だとか、建築面積100㎡だとか、述床面積100㎡だとか、そう言われるより、『12坪の1階建』と聞く方が分かりやすいですよね?

あまり耳にしない言葉でしょうけど、それぞれが持つ意味を記載しておきますので覚えておいた方がいずれ役に立つと思います。

  • 建築面積・・・建物を上からみた場合の投影面積(庇等の投影面積も含まれます)
  • 述床面積・・・建物の各階の床面積の合計

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