塗り替え時期について

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家などの住宅の外壁を作る際には、1.モルタル 2.窯業系サイディングボード 3.スチールサイディングボードの3つに大きく分けられてきます。モルタル壁ですが、上図のようにモルタルで下地を作っていきます。中には、その上にさらにモルタルを塗ってモルタル仕上げとしている建物もあります。

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このモルタルですが、主な成分は砂とセメントで他材で作られています。このセメント成分は砂粒子より小さいために上図のように砂粒子の隙間に入ります。こうしてセメント成分が防水性に役立っていく訳ですが、経年劣化によりセメント成分が抜けていきます。

すると、外壁には砂粒子が主になってきます。こうなると防水性能に乏しくなってきます。セメントは3年程度で抜けはじめてきます。完全に抜けきると雨水等の浸水だけでなく、砂状とした壁が落ちたりもしてきます。

それを避けるには、このモルタル壁の上に塗装が必要となってくるのです。もし、砂状となったモルタル壁が崩落すると、補修コストは大変大きくかかってきます。適度に外壁を塗装するほうがトータルコストでは低くなります。

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siding.jpg窯業系サイディングボードは、木片チップ・粘土・ケイ砂・などを圧縮して作ったもので、スチール系サイディングボードは、その名のとおりスチールやアルミスチールなどを材料として作ったものです。様々なデザインがあるのが特徴で、それらの製品には最初から塗装されたものが販売されており、それを大工工事で外壁に張っていきます。

これらも、各ボード素材を保護する為に塗装されていますが、その塗装の塗膜が経年劣化で傷んできます。そのボード素材を保護するためにも塗装や塗り直しが必要となってきます。塗装せずに放っておくと、窯業系なら素材が水分を含みだして膨れたり反ったり、スチール系なら錆びてきたりします。


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塗装などを行う前に、どういった傷み具合があり、どの様な劣化になっているかを確実に把握する事が大切です。その劣化具合によって補修内容や塗装計画などをプランニングしていきます。

それぞれの劣化現象には、そうなるプロセスや原因があります。それらも確実に把握しておく事が大切です。また、建物によって日光が当たりにくい箇所や風通しの悪い箇所、逆に、日光が強く当たる箇所など、建物の方角面によっても生じる傷み具合が異なることがありますので注意して建物を検査する事が大切です。

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チョーキング:塗膜が経年劣化によってその特性(防水性や耐候性など)を失いつつある状態であり、チョーキング現象(白華現象と呼ばれる時もありますが、詳しくは白華現象はコンクリートやモルタルの表面に生じる現象です。)とも呼ばれます。塗膜を手でなでると手に塗装膜の色粉がつきます。


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ひび割れ(クラック):写真のように外壁などにひび割れが入る現象です。建物に揺れの力が加わってひび割れが入ったり、外壁材に何らかの力が加わったりなどして発生したり、理由は様々考えられます。見ての通り雨水が確実に入ってしまうので早急な対応が必要となります。


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浮き・ふくれ:雨水の侵入があって発生する事が多いですが、内部の湿気等が日中に熱せられて水蒸気となる事で塗膜の内側からふくれの原因となるケースもあります。建物によっては1度ふくれが発生すると度々起きやすくなるので、確実な対応を求められます。


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塗膜をアップしたものですが、髪の毛のようなひび割れが無数に入っているのがヘアークラックと呼ばれるものです。このヘアークラックは毛細管現象を起こし、水分を内へ吸収させる性質があります。ヘアークラックは一部で発生する事は少なく、多くはその面で発生します。ですので、その面の全体で水を吸っている状況になるのが特徴です。

毛細管現象:細い隙間などを重力など関係なく全方向に液体が浸透していく現象。身近なとこでは、花瓶にさした花が水を吸い上げていく事が有名。


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  • チョーキング:経年劣化で塗装の塗膜が本来の特性を発揮していない状態
  • ヘアークラック:経年劣化で塗膜にクラックが入る手前です。
  • ひび割れ(クラック):外的な力が加わったか、構造上の弱点か、何らのか力が加わった事が原因
  • 浮き・ふくれ:内部に水が侵入したか、湿気等があがってきて塗膜を押し上げてしまったか。

上記のような症状と原因を簡潔に記しましたが、それらが発生していれば塗装を必要なサインとなります。特に、クラックや浮きは早急な対応を求められます。また、注意しなければならないのが、それらが発生した箇所は再度発生しやすいという事です。

家やマンションなどの建物には、構造や日当たり風当たりなどの諸条件によって、どうしても劣化が早く発生しやすい箇所が出来る可能性があります。そういった箇所は他の箇所のように塗装するだけでは不十分です。すぐに同じ現象がおきてしまう事があります。

上記に記した症状の原因はあくまでも簡素にしたものであり、実際は細かく検査して見なければ分かりにくく、一般の方々には判断が大変難しいケースも多々あります。知識のある方などのアドバイス等も聞きながら、確実に対応していく事が大切です。

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ここでは、外壁以外の塗装や塗り替えの必要になるメンテナンス年数をあげています。実際には材質や建物諸条件などによって幅が出てきます。例えば、日当たりによる紫外線による条件や風当たりによる風化の強弱度などになります。

  • セメント瓦:5~8年
  • カラーベスト屋根:6~10年
  • トタン屋根(ガリバリウム・セッパンなど):
  • 木部:3年
  • 鉄部:3年
  • FRP部(樋やフードなど):3年

 

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経年劣化

塗装は施工した時が最もその性能効果を発揮して、年数を重ねるごとに劣化していきます。最終的には激しい色褪せやめくれてきたりして、その役目を終えます。その経年劣化の進み具合は建物の諸条件(日当たり・風当たり・温度)や塗装システム(塗料・工程)によって異なります。


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家やマンションなどの劣化が大きければ、それに伴って補修コストが発生します。それは塗装コストとは異なるものです。塗装は塗膜を形成するために行う施工であり、ひび割れや浮きには、それに見合った補修が必要です。劣化が激しい場合はその補修コストがどうしてもかかります。逆に、劣化具合が大きくなければ補修コストは多くは発生しません。


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nurikae11.gifこのように、劣化具合によって補修コストが左右されるので、早めの塗装がトータルではコスト安につながります。ただ、経年劣化の途中で、塗装による塗膜等の性能が落ちてきたとしても、まだ十分に効果を発揮している時に塗装を行うのは無駄な塗装工事になってしまいます。

最適な時期というのは、塗装の塗膜性能がきれる手前がベストです。補修コストも低く抑えれますし、劣化によっての雨漏りを防げます。行った塗装システム(塗料・工程)によって年数は左右されますが、現状において10年以下の範囲で検討するのが妥当とされています。