塗装案内

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下地補修や下地調整といった、下地の修理は塗装計画において大変重要なポイントを占めます。もし、これを怠ったら、仕上がり後に美観が今ひとつだったり、耐久性に劣ってしまったりします。また、下地の修理は塗装後にやり直しがききにくく、もし工程に入ってなければ最初からやり直しとなり大変苦労を伴います。確実に現状にあった補修などを塗装計画に組み込む事が大切です。

下地処理は何も外壁だけではありません。屋根や鉄部や木部など、塗装箇所にはほぼ必ず必要です。ここでは、どんな下地処理があるか、そして、どういった塗装があるかをご説明します。


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外壁の下地補修には色々あります。外壁だけではありませんが、建築塗装では下地補修や下地調整は最も大切と言っても過言ではありません。例えば、ひび割れ(クラック)を補修して埋めずに塗装したとすると、その箇所はすぐにクラックが表に出てきます。いくら良い塗料を使用してもこれでは意味がありません。外壁の補修方法も様々あり、適材適所で行っていかなければなりません。


  1. コーキング・シーリング充填補修:ひび割れや窓枠などへ重点していきます。
  2. 左官モルタル補修:外壁の凹み箇所やふくれた箇所などを
  3. エポキシ樹脂注入補修:外壁が浮いているとき
  4. シーリング材交換補修:タイルやボードのシーリング目地の交換など

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※こちらの外壁の補修の詳しい説明は『下地調整の色々な方法』をご覧ください。

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塗装出来る屋根には、カラーベスト屋根・スチール屋根(セッパン/ガリバリウム)・セメント瓦などがあります。これらの屋根にはそれぞれの補修方法があります。屋根は紫外線と雨を直接に受ける箇所なので、こまめなメンテナンスが必要です。また、塗装を行う際には確実に下地処理を行う必要があります。

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  • コーキング補修:カラーベスト屋根やセメント瓦屋根などのひび割れ補修
  • 溶接補修:スチール折半屋根やガリバリウムなどの穴開き箇所や隙間箇所へ溶接機を用いた補修
  • ケレン:サンドペーパー・マジックロン・グラインダー機械などを用いて、鉄部に発生するサビなどをとる作業

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建物に付属する鉄部といえば、手摺・面格子・庇(ひさし)・雨戸などがあります。また、これ以外でも工場クレーンなどのH鋼などの鉄部もあります。そういった鉄部を塗装する際には必ずケレン作業で錆をとってやる事が必要です。ケレンには等級があり、それぞれの錆具合によって、それに準じたケレンを行います。穴か開いてしまっている時や、ひどい錆で穴が開いている時などは溶接機を用いた溶接補修も必要となります。

  • 1種ケレン:既存塗膜・錆などをブラスト機械を用いて完全除去してホワイトメタル状態(完全な金属面)にする。
    (建築塗装では、ここまでのケレンを行うことは滅多にありません。)
  • 2種ケレン:既存の劣化塗膜・錆などをグラインダー機械などを用いて除去する。
    (錆が多い時や、塗膜が多く浮いている時などです。)
  • 3種ケレン:既存の劣化塗膜・錆などをワイヤーブラシやスクレーパーなどを用いて除去する。
    (ある程度の錆でおさまっていたり、塗膜があまり浮いていない時などです。)
  • 4種ケレン:既存の劣化塗膜・錆などを3種ケレンと同じように除去します。
    (あまり錆や劣化塗膜が少ない時です。)

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木部を塗装する際には、塗装に使用する塗料で下地調整は大きく異なってきます。例えば、単なるペンキを塗るにはケレンでよいですが、木目を出すためにニスやオイルステンや防腐剤などを塗布する場合は洗いを行わなければならなケースもあります。また、経年劣化が激しい木部は下塗を2度程行わなければならない時もあります。あまりにも腐食の激しい箇所は大工作業にて木部の1部交換なども行う必要がでてきます。

また、1度ペンキを塗って木目が消えている木部の木目を出そうとするには、既存塗膜を剥がしてやらなければなりません。大変手間がかかり、それに比例してコストもかかってきます。そういった木部に何を塗布するかで下地調整も変わってくるので慎重に考える必要があります。

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下地調整が終わると、メインの塗装に入っていきます。塗料の選択と工程をしっかりと定めて塗装計画を作り施工してきます。家などの住宅とマンションなどの集合建物では、塗装のポイントが異なる時があります。例えば、防水性はもちろんですが、思い描く仕上がり感を出そうとして選定した塗料が耐久性に劣ったり、その逆で、防水性や耐久性のみを考えて仕上がり感がいまいちだったりと。しっかりと塗装計画をたてることが大切です。

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塗料には色々な性質があります(下記リストアップ参照)。その性質を理解して、塗装する建物にどう合うか、どういった機能や特性を必要としているかを把握してから塗料の選択をする事が大切です。また、塗料をどうる塗るか(ハケ・ローラーでの手塗工法/カップガンスプレーでの吹付け塗装など)によっても仕上がり感や耐久性が大きく変わることもあります。

  • 防水性:水を通さない性質です。
  • 透湿性:水は通さないが、湿気は通す性質。
  • 耐久性:塗膜の性質や機能性がどれだけもつか。
  • 耐候性:紫外線による劣化、変色変形をおこしにくい性質。
  • 低汚染性:雨垂れによる汚れを防止する性質。親水性膜を形成します。
  • 弾性:塗膜が弾力をもち、ひび割れなどが入りにくい性質です。

※これらの性質は塗料塗材によって異なってきます、詳しくは塗装単価を御覧ください。


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下地の調整が終わると塗装段階へと入っていきます。仕上がり感や防水性など、この選定が大きく左右してきます。その塗装に使用する塗料も各メーカーが様々リリースしています。ここでは、塗材の区分けや、一般的によく使用されている塗材を紹介していきます。

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1.水性塗料と溶剤系塗料の違い
塗料を大きく分けると、水性と溶剤系の2種類が存在します。油性絵の具と水性絵の具を思い浮かべればいいと思います。こうした塗料を使い分けていくのがベストですが、では、その2種類の区分けとは一体なんでしょう?

  • 溶剤系:ラッカーシンナー・エポキシシンナーなど溶解力(溶かす力)を使用する塗材を強溶剤系、塗料用シンナーなど比較的溶解力の弱いものを使用する塗材を弱溶剤系と呼び、これらを溶剤系と称します。
  • 水性:水で分散さした塗料をさします。希釈する(薄める)のに水を使用します。一般的な水性絵の具などもこの分類に属する事になります。

溶剤系のほうが性能が高いのですが、臭いや環境面や旧塗膜への影響は大きくなります(弱溶剤より強溶剤の方が影響力は大きくなります)。逆に水性はそれらの影響力が少なくなります。現在、空気を汚染しないようにと、環境面から溶剤系から水性へシフトしつつありますが、やはり性能面では溶剤系の方がまだ高いです。ただし、溶剤系塗料は既存塗膜を溶かしたりする時もあるので注意が必要です。

昔の塗り替えといえば臭いがキツイというイメージがあったと思いますが、それは溶剤系塗料がよく使用されていたからです。しかし、近年では各メーカーの努力で水性塗料でも溶剤系塗料に匹敵するくらいの塗料をリリースされており、一般的な塗り替え時に外壁や屋根の塗装に使用する塗料は水性が主流となってきています。

2.アクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系
最近よく耳にするシリコンという言葉ですが、この3つの区分けの1つになります。性能面においてもコスト的にもパフォーマンスが優れている事が人気の理由です。

  • アクリル系:アクリル樹脂をメインとした塗料で、一般によく使われています。耐久性に劣ってしまいますがコストを低く抑えれるメリットもあります。
  • ウレタン系:以前の主流と塗料でした。弾性性能が優れており、クラックへの追随やひび割れ防止に優れています。やや耐候性に劣る部分もありましたが、最近ではそういった面も改善されており、コストパフォーマンスが優れている塗料です。
  • シリコン系:シリコン粒子が入ることで、耐久性・耐候性・耐水性などに優れています。ただし、シリコン系塗料は多くあり、シリーズによっては同じシリコン系塗料でも性能に大きく差がある時もあるので注意が必要です。
  • フッ素系:フッ素樹脂による高結合力で、他よりもはるかに優れた高耐久性なのが特徴です。ただし、コスト費用が大変高いのが難点です。

以上のように、アクリル系→ウレタン系→シリコン系→フッ素系と性能が上がるのと比例してコストも上がってきます。この他にもセラミック成分を混入させる事で、さらなる低汚染性を持たせた塗料もあります。


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各メーカーが多くの塗料をリリースしているのですが、ここでは一般的によく使用されている塗料を抜粋して紹介してます。実際は建物の条件(傷み具合や日光などの紫外線量)によって適しているかどうかがあります。

1.外壁部
・ウレタン系弾性塗料:クラックへの追随が優れているので、ひび割れが入りやすい外壁に最適です。
・シリコン系塗料:下塗りに微弾性フィラーというものを使用して、耐久性・耐候性・防水性などを高めれます。

2.屋根部
・シリコン系塗料(カラーベスト):防カビ・防藻性の性能のあるもの。
・ウレタン系塗料(スチール):ペンキ塗料と呼ばれるものになりますが、アクリル系よりも耐久性があります。

3.鉄部
・弱溶剤系ペンキ塗料:水性ペンキでは耐久性が劣るので、弱溶剤系を使う事が多いです。錆止め塗料にはエポキシ樹脂系がよく使われています。

4.木部
・ウレタン系塗料:ペンキ塗料もニス塗料もウレタン系がよく使われていますが、最近ではシリコン系も人気があります。
・防腐剤系塗料:木部の腐食を防止する専用の塗料もあります。木目をいかした様々な色付けも出来ます。

上記に記載した塗料のレベルですが、定められた工程をふんで塗装を行えば、まず間違いはないと思います。ただし、塗布できるかどうかもある(既存塗膜との密着性など)ので、塗料を選定する時には必ず専門の知識のある方へ必ず相談して下さい。